備中青年教師会
  四国遍路道への遍路札を作成・その13(2010年6月14日)

 平成21年・22年と2年間に渡って行わせていただきました遍路札結び付け行脚も6月14日、慈尊院から高野山までの町石道を行脚し、無魔成満を迎えさせていただいた。
 前日に梅雨入り宣言があり、雨天覚悟。しかし、天気予報を大きく覆し、曇りから晴れに変わり、お大師様の存在を感じる不思議な有難いお参りとなった。慈尊院を午前6時過ぎに出発。昔の高野詣りに倣い、一町石毎に大師宝号を三度お唱えさせていただきながら登って行く。登る内に、一町石の感覚が自然と掴め始め、木々に隠れている町石にも心を込めて合唱。
 午後1時30分、大門に到着。午後3時より金剛峯寺にて、会員が写経させていただいた『南無大師遍照金剛』1200遍写経を奉納させていただき、その後、奥之院御廟まで続く町石道を行脚。奥之院にて、会員、壇信徒が2年間、気持ちを込めて書かせていただいた『般若心経1200巻』を奉納させていただき、全ての行程の無魔成満の御礼をお大師様のもとへ御報告させていただいた。
 へんろ道へ結ばせていただいた880枚の遍路札。今回の活動では、様々な御意見をいただいた。「遍路札はゴミになる」「歩き遍路は自然破壊に繋がる」等々、確かにその意見も一理あるだろう。結び付け行脚活動の中で、市街地では住民の許可を得て結ばせて頂き、大半は山中を中心に結ばせていただいたが、アクリルや鉄板の遍路札を使用し、針金で結んでいる場合や、かなり大きな遍路札があったりと様々だった。 針金の場合は、木を締め付け、その部分だけ木に食い込んでいる。多くの人が歩くへんろ道、木の根が道沿いに出てしまっている箇所も多い。そんな事を考えますと、何かしらの規制(例えば、遍路札の素材、大きさや、結びつける紐など)も必要かもしれないと感じる。 かと言って、我々の様に環境に配慮し、木材で作成して、棕櫚紐で結んでいますと、材質的に風雨や直射日光に弱く、数年が経過すれば黒ずんできたり、棕櫚紐が切れて朽ち果てたりする。もちろん朽ち果てても自然には返るが、逆に、アクリルや鉄板の遍路札は、10年くらいは十分に保てる。 ただ、遍路札が落ちた場合、なかなか土に返らず、針金が木を痛める原因となり、年数の経過した遍路札が針金ごと木にめり込んでいる箇所も多々あった。
 遍路札へ対する想いは、10年前に四国を歩かせていただいた時に遡る。たった1人で奥深い山中を歩いていますと、本当に心細く、当時は、遍路札の数も少なく、愛宕山大師教会さんや鯖大師さん、へんろ道保存協力会さんが結んでくださった遍路札にどれほど励まされ、見えない存在の有難さを痛感したことか。 それだけに遍路札は、歩き遍路をされる人にとっては、なくてはならない心の道標ではないかと思っている。 以前に比べると遍路札の数も増えたように思う。いいことだと感じる一方で、環境面を考えた時に複雑な心境になる。
 今回の活動の中で、遍路ホームページも同時に立ち上げている。へんろ道を歩きたくても足が痛くて歩けない人や、仕事が忙しくてお参りできない人が、遍路ホームページを見る事で、心のお参りが出来る環境を作成してきた。 同行二人という言葉は、何も四国を歩ける人だけに限定されるものでは無いと思う。例え、自身の足でお参りが出来なくとも、心にお大師様を想うことで同行二人の姿になるという想いは、ずっと持ち続けている。
 遍路ホームページでは、なるべく身近に遍路を感じていただくために、ごくごく自然体の会話を含んでいる為、「僧侶としての会話が軽すぎる」等の御意見も一部賜っておりますが、一方で「遠い存在の僧侶の方々が、すごく身近に感じれて有難いです」との御意見を多くいただいています。 僧侶は、遠い存在というよりは、身近な存在としてあるべきではないかなぁというのが、1つの想い。ホームページ内の会話は、何も飾り付け無く、20代〜30代の青年僧侶の会話そのままを掲載しています。 見苦しいとの御意見もあるかもしれませんが、広い心をもって遍路ホームページへお参りいただけますと有難いです。

 今後とも、備中青年教師会会員1人1人、お大師様の御教えを心に留め、日々の生活の中で修行させていただきたいと思います。

 2年間に渡って行わせていただきました地道な遍路札結び付け行脚活動。多くの方々の御理解御協力や、沢山の励ましのお言葉をいただき、無魔成満させていただけました事を改めて会員一同、感謝申し上げます。

 未来のお遍路さんの無事結願を備中青年教師会会員一同、心より御祈念申し上げます。

『南無大師遍照金剛・南無大師遍照金剛・南無大師遍照金剛』   合掌

平成22年6月15日                        
高野山真言宗 備中青年教師会会長 西崎正教

詳細は、備中青年教師会遍路ホームページより配信致しております。

  南山会
  青葉祭・前夜祭奉燈行列(2010年6月14日〜15日)

 6月15日は宗祖弘法大師さまのご誕生を祝う青葉祭が高野山で開催されました。
 前日14日の夜は、前夜祭奉燈行列が行われ、それに先立ち南山会(高野山内寺院における青年教師会)による安全祈願法会が執り行われました。 この前夜祭は、高野山商工会青年部が主となって製作された力作の「ねぶた」が山内を奉燈行列し、今年は色あでやかな「こうやくん」も キダタロー氏作曲の「てくてく こうやくん」の曲にのってお披露目されました。
 15日は午前9時より高野山大師教会本部大講堂において、一山住職が参集し、降誕会の法会が執行された後、正午より一の橋から、稚児行列を先導に青葉娘による散華が行われ、 大師音頭に合わせて高野山のメインストリートを練り歩く「花御堂渡御」のパレードが行われ、南山会もこれに出仕し、散華をまきながら行道をいたしました。 途中より、あいにくの雨でしたが、キダタロー氏ご本人もお越しいただき「てくてく こうやくん」の奉納演奏など、大勢の参拝者が来山し盛況に終了することができました。 合掌

  備中青年教師会
  四国遍路道への遍路札を作成・その12(2010年6月11日)

 この度、備中青年教師会では、2年間の行程で四国88ヶ所霊場遍路道への遍路札(しるべ札)の結びつけを企画させていただきました。

 6月11日(金)、四国88ヶ所霊場88番札所までの遍路道へ遍路札を結ばせていただいた。有難い事に快晴に恵まれ、最後の『結願』遍路札、気持ちを込めて結ばせていただいた。
 大窪寺手前の前山ダム付近より女体山を越えて大窪寺へ。この山は、最後に相応しく、急な登り下りもあり、流れる汗を拭いながら会員同士励まし合って無事に一同、結願の日を迎えることができた。
 これも、ご賛同いただいたり、応援してくださっている多くの皆様の御蔭と会員一同感謝致しております。
 いよいよ6月14日は、慈尊院から高野山奥之院御廟までの町石道を結願御礼も含めて行脚させていただきます。 合掌

詳細は、備中青年教師会遍路ホームページより配信致しております。

  備中青年教師会
  四国遍路道への遍路札を作成・その11(2010年5月17日〜18日)

 この度、備中青年教師会では、2年間の行程で四国88ヶ所霊場遍路道への遍路札(しるべ札)の結びつけを企画させていただきました。

・5月17日(月)〜18日(火)にかけて四国88ヶ所霊場71番札所〜87番札所までの遍路道に遍路札を結ばせていただいた。天気予報は、雨・・・ しかし、両日共に晴天に恵まれ、一同、汗を拭いながらの遍路札結び付け行脚となった。
 70番台は、各札所間の距離も近いが、80番台にかけて坂出や高松市内を通るため、遍路札を結ばせていただける場所も限られてくる。そんな中、 白峰寺・根香寺・屋島寺・八栗寺などの高台にあるお寺に向かう遍路道を中心に遍路札を結ばせていただいた。
 いよいよ6月11日は、88番大窪寺を目指し、6月14日に慈尊院から高野山奥之院御廟までの町石道を行脚。
 2年に渡って行わせていただいた地道な活動も6月14日に全ての行程成満を迎えます。一歩一仏、初心を大切に高野山へと参りたいと思います。 合掌

詳細は、備中青年教師会遍路ホームページより配信致しております。

  備中青年教師会
  四国遍路道への遍路札を作成・その10(2010年5月6日〜7日)

 この度、備中青年教師会では、2年間の行程で四国88ヶ所霊場遍路道への遍路札(しるべ札)の結びつけを企画させていただきました。

・5月6日(木)〜7日(金)にかけて四国88ヶ所霊場60番札所〜70番札所までの遍路道に遍路札を結ばせていただいた。1日目は、天候にも恵まれ、横峰寺下りのヤマツツヂが多く咲く遍路道から 前神寺までの遍路道へ。2日目は午前中が雨天となりましたが、雲辺寺登り下りから本山寺まで、一同無事に遍路札を結ばせていただいた。今回の遍路では、宿で歩き遍路さんと一緒になり、 お話をお聞きしていると「遍路札の写真を携帯で撮って、苦しくなったり辛くなったら、遍路札に書かれている言葉を見て勇気をいただいているんですよ」 と笑顔で話されていた。実際に遍路札を見て声を掛けて下さったお遍路さんは初めてで、温かい言葉が心に沁みた。一歩一歩の地道な活動には賛否両論ございますが、 実際に遍路札を見て、修行されているお遍路さんの姿に出逢えたことは何より有難かった。
 お大師さまの御教えを実践として継承していく信念だけは持ち続け、遍路札を結ばせていただきます。 合掌

詳細は、備中青年教師会遍路ホームページより配信致しております。

  徳島真言青年会
  徳島真言青年会結成35周年記念事業「祈りの響き」(2010年5月1日)

 平成22年5月1日、徳島市の「あわぎんホール」において、徳島宗務支所青年教師会(徳島真言青年会)結成35周年記念事業「祈りの響き」を開催いたしました。
 第一部では、徳島真言青年会22名と阿波真和青年教師会有志8名、計30名の青年教師による「声明コンサート」を行いました。
 コンサートは荘重な響きの「露地偈」から始まり、続いて青年会長が「慶讃文」を奉読しました。「四智梵語」「対揚」「金剛界唱礼」とそれぞれお唱えした後、「理趣経中曲」を披露しました。ホールの広さとコンサート形式という都合上、青年教師が舞台上で菱形に並ぶ形で行道を行いました。最後は「四智漢語」でコンサートを締めくくり、荘厳かつ若々しい「祈りの響き」がホールいっぱいに鳴り渡りました。
 第二部では、高野山真言宗僧侶の資格を持つノンフィクション作家、家田荘子師をお迎えしての講演会を行いました。『極道の妻たち』や『私を抱いてそしてキスして』などの原作で知られる家田師ですが、今回は自らの修行の体験などから「あと一歩前へ踏み出したいあなたへ」と題して、心のこもった講演をして頂きました。
 なお、御開創1200年記念大法会イメージキャラクターの「こうやくん」をはじめ、青年会OBの方にもスタッフとして御協力を頂き、約500名の観客にご来場を賜りました。
 終演後は場所を徳島ワシントンホテルに移し、結成35周年記念祝賀会を行いました。結成に際して御尽力された庄野光昭宗務総長をはじめ、家田師ほか多数の来賓の皆様のご臨席を賜り、盛大に開催することができました。
 最後になりましたが、賛助出演を賜りました阿波真和青年教師会の皆様をはじめ、今回の事業に当たりお世話になりました関係各位の皆様に厚く御礼申し上げます。合掌

徳島真言青年会会長 稲井芳道

  備中青年教師会
  四国遍路道への遍路札を作成・その9(2010年4月26日〜27日)

 この度、備中青年教師会では、2年間の行程で四国88ヶ所霊場遍路道への遍路札(しるべ札)の結びつけを企画させていただきました。

・4月26日(月)〜27日(火)にかけて四国88ヶ所霊場46番札所〜59番札所までの遍路道に遍路札を結ばせていただきました。昨年度の続き岩屋寺下の三坂峠を目指す。標高710メートルからの下り。26日は、天候にも恵まれ、歩いていると汗ばんでくる。4月ということもあり、へんろ道沿いの花々や新緑の美しさを感じながらの遍路となりました。
 翌、27日は降水確率100パーセント…どしゃ降り覚悟の遍路でしたが、歩き始めると次第に雨は霧雨となり、国分寺へ到着する頃には有難い事に上がっていました。お大師さまに一同、感謝。
 今年度もお四国へお参りされるお遍路さんが無事に結願されますことを願いながら、会員一同、気持ちを込めて1枚1枚遍路札を結ばせていただきます。 合掌

詳細は、備中青年教師会遍路ホームページより配信致しております。

  大阪青年教師会
  第四回摂津国八十八ヶ所霊場行脚(2010年3月2日)

 大阪青年教師会では前回(12月11日)に引き続き、平成22年3月2日に第四回摂津国八十八ヶ所霊場の行脚を行いました。今回は宝塚市・西宮市の7ヵ寺を参拝、会員7名参加でありました。
 参加者は以下の通り…麻生祥光・國司真相・福岡寛雄・高橋全鋭・藤田晃秀・松木秀知・赤松英亮
 会員の心身の健康維持・増進、また高野山開創1200年に向け、お大師さまへの報恩感謝を胸に行脚いたしました。

  愛知青年教師会
  ハイチ大地震緊急救援托鉢(2010年2月5日)

 愛知青年教師会ではハイチ大地震の犠牲者慰霊・救援義損托鉢の為、平成22年2月5日(金)名古屋市の興正寺様にて托鉢行を行いました。
 大変寒い日でありましたが会員一同救援と犠牲者の追悼の為一心に祈りを捧げました。青年僧の姿に手を合わせ御浄財を寄進下さる方、又「がんばって」とお声掛け下さる方など大勢の皆さまのあたたかいお心を頂き感激と感謝を致しております。
 今回の托鉢行の御浄財は中日新聞社会事業団を通じてハイチ大地震の義捐金として寄託させていただきました。
 ハイチ大地震で犠牲になりました多くの方々のご冥福をお祈り申し上げます。 合掌

愛知青年教師会 会長 中谷公俊

  和泉支所青年教師会
  和泉支所青年教師会結成40周年記念講演・祝賀会(2010年1月29日)

 平成22年1月29日(金) 、和泉支所青年教師会は青壮年会発足から40年目を向かえ、結成40周年記念講演・祝賀会を行いました。
 記念講演では野球評論家の金村義明氏をお迎えし、祝賀会は御来賓、支所下寺院諸大徳皆様、寺族の皆様多数の 御臨席を賜り、余興の笑福亭たま・笑子両氏が賑やかに花を添えて頂き盛会裡に終えることが出来ました。
 今後も50、60周年と向け益々素晴らしい研智修得の場となるよう精進して参ります。

  備中青年教師会
  ハイチ大地震緊急救援托鉢(2010年1月21日)

 この度、備中青年教師会では、ハイチで発生した大地震を受け、今、自分達にできる範囲のこと(祈り・托鉢)を実践することが大切ではなかろうかと考え、1月21日に笠岡駅前で街頭托鉢を行わせていただきました。
 ハイチ大地震で犠牲となられた多くの方々のご冥福をお祈りすると共に、救援活動支援の一助としての托鉢修行。ダンボールで手作りした看板『《ハイチの地図》《1人1人の善意で救える命があります》』を用意し、駅を往来する人々に呼びかけました。
 2時間の托鉢の間、般若心経をひたすらお唱えしながら、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、また、1人でも多くの善意を呼びかけ、1日も早い復興支援を願い、備中青年教師会員一人一人、気持ちを込めて街頭に立たせていただきました。
 御協力いただきました皆様に、会員一同、心から感謝申し上げます。
 今回の救援托鉢の浄財は、全額、AMDAを通じて医療支援活動に充てさせていただきます。
 20万人とも言われている多くの犠牲者の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 合掌

備中青年教師会 会長 西崎正教