仏教トリビア〜暮らしの中の仏教語〜

第五回【おっくう】

 漢字では「億劫」と書きます。「億劫」は本来、「おっこう(おくこう)」と読み、きわめて長い、ほとんど無限の時間を言います。「百千万億劫(ひゃくせんまんおっこう)」の略で、「劫」自体がすでにきわめて長い時間を表す言葉なのですが、それを百千万億倍(100×1000×1万×1億)することによって、さらに意味を強めています。
 「おっこう」が音転して「おっくう」となり、あまりにも長くて耐えられないことから、わずらわしくて気が進まないさまを意味する一般語となりました。


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